M&A全般気をつけておきたい、M&Aにおける技術流出
M&Aにおける技術流出
いまや企業再編や事業承継において
大きな役割を果たすようになったM&A。
しかしながら、M&Aは利点ばかりではなく、
さまざまなリスクもはらんでいます。
そのリスクの一つが売り手企業からの「技術流出」です。
M&Aにおける売り手企業からの技術流出には大きく2種類があります。
1つ目がM&Aの交渉中に起こりうるものです。
M&Aの交渉において、売り手企業は自社の情報を仲介会社や
買い手企業へ開示しますが、その情報にノウハウなど技術的な情報が
含まれていた場合、技術流出が起こる可能性があります。
その後、M&Aが条件面で上手くいかずに成立しなかった場合は、
売り手企業は技術流出のリスクだけを負うことになるのです。
2つ目がM&Aの成立後に起こりうるものです。
M&Aが成立するにあたって、社内への情報開示やケアが行き届いて
いない場合、優秀な人材が離れ、売り手企業から流出することが
あります。
ノウハウや技術を持った人材の流出による技術流出は、企業にとっての
大きな損失です。
M&Aが失敗する多くの原因もこの技術流出によるものだと言われて
います。
M&Aで技術流出を起こさないために
では、M&Aにおいて技術流出のリスクを減らすためには
どのようにすべきでしょうか。
1つ目のM&A交渉中に起こりうるものに関しては、秘密保持契約が
徹底されたM&A仲介業者を選ぶことが重要です。
また、ノウハウなど重要な部分はなるべく開示しないなど、開示情報に
気を配ることも必要となります。
2つ目のM&A成立後に起こりうるものに関しては、人材流出が
起こらないようにケアを徹底することが重要です。
特に、技術流出に関わる重要な人材に対しては、しっかり契約を
結んでおくことも手法の一つとなります。